図1.
重要:下刃固定ねじの締め付けにはインパクトレンチを使用しないでください
図2.
図3.
下刃台の下刃取り付け面は、個々にクセがあって完全に同じではないので、下刃台に下刃を取り付けたら、下刃を軽く研磨する必要がある。下刃研磨のスペックに従って研磨を行うベッドナイフデータ表 (図3を参照)
下刃の研磨は、必要最小限(下刃の上面を完全に平らにする)にとどめる。下刃を過熱させないように注意する。一度に大量に削らないで砥石を軽く当てて少しずつ削る。また、砥石は時々ドレッシング(目立て)を行って常にきれいな砥石面で研磨を行う。
参考文献として Toro General Service Training Book, Reel Mower Basics (part no. 09168SL) があります。また、研磨機メーカーのマニュアルも参考にしてください。
ご注意: EdgeMax® は非常に硬い下刃です。研磨中の過熱を防止し、また刃先の損傷を防止するために、ダイヤモンド砥石を使用しての研磨をお奨めします。
図4.
下刃の上面の角度が、刃先の鋭利さ(=刈り上がり)を維持する上で非常に重要な役割を果たしていることが分かっています。トロでは、下刃の上面の角度を正確に測定できる工具(131-6828 と 131-6829)を開発・販売しております。(表 4を参照)
図5.
重要:下刃の使用限界以上に削らないでください。使用限界を超えているベッドナイフでは、刈り込み後の見映えが悪くなったり、カッティングユニットの耐衝撃性が低下したりする可能性があります。(表 5を参照)
図6.
リールマスター用の新品の下刃には、すべて先端部に面取りが施されています。この面取り部は、下刃の寿命の約40%が経過した時点で消滅します。時々点検して、必要に応じて面取りを行ってください。(表 6を参照)
リールや下刃を研磨した後には、必ずカッティングユニットの調整を行ってください;調整はカッティングユニットの オペレーターズマニュアルを参照してください。カッティングユニットは、リールと下刃の刃先が命であり、刃先どうしが触れあいつつ鋭利な状態が長持ちすることがポイントになります。調整後に使用を開始してから数分後に刃合わせの状態を確認し、必要に応じて再調整すると切れ味を長もちさせることができます。
カッティングユニット各部のコンディションが良好であることを確認してください。研磨機の種類によっては、カッティングユニットの不調がそのまま研磨に反映されてしまいます。リールの研磨を行う前に、リールベアリングが十分に良いコンディションであり、適切に調整されていることを確認しましょう。カッティングユニットのフレームとローラブラケットにズレや狂いがないこと、また樹木にぶつけるなどした変形や破損がないことを確認しましょう。
下刃台と下刃アセンブリを取り外します。
図7.
間違った研磨をしないように、刃数などの各仕様を再確認します。トロのリールは、全部で 4 種類あります。リールは、リリーフ(二番取り)の種類(えぐり取りタイプと単純面取りタイプ)と、刃の付け方(ラジアルタイプと前傾タイプ)によって区別します(図7を参照)
注:グリーンズマスターのリールはえぐり取り方式の前傾タイプのみです。
図8.
リール直径/円周測定テープ(Toro 特殊工具 TOR6023)でリールの直径を測り、変形(テーパ)の程度を調べます。(表 8を参照)
重要:リール刃を過熱させないように注意してください。一度に大量に削らないで砥石を軽く当てて少しずつ削る。
各リール刃のランド部の幅が広くなっている場合には、二番取りを行って、ランド部の幅を所定範囲の最小値に戻してください。トロが推奨する二番取りの角度は 30 度です。状況に応じ、プラスマイナス 5 度まで増減して構いません。二番取りの角度を大きくすると、次の二番取りまでの時間が長くなります(ランド部の幅の増加ペースが遅いので)。ただし、刃の先端部の厚みが少ないので、衝撃による破損が起こりやすくなります。二番取りの角度を小さくすると、ランド部の幅を維持するための研磨の回数が増えます。しかし、刃の先端部が厚いので、衝撃による破損が起こりにくくなります。
二番取りが終了したら、回転研磨を行って、円筒形を回復し、ランド部の幅を揃えます。
各研磨機の使用説明書に従って、リールをトロのスペックに戻してください。リールデータ一覧表 リールの研磨についての解説は、各カッティングユニットのオペレーターズマニュアルやトロの基本シリーズトレーニングブック Reel Mower Basics (P/N 09168SL)にも掲載されており、サービスレファレンスセットとして、トロの各代理店でお求めになることができます。
リールや下刃を研磨した後には、カッティングユニットの調整を行います(カッティングユニットのオペレーターズマニュアルを参照)。フェアウェイ 2 面を刈り込んだ後にリールとベッドナイフの摺り合わせを確認しましょう。研磨でできたバリなどが刈り込み中に完全に完全に除去される結果、リールと下刃の摺合せが多少変化していることが考えられ、ここで再調整することで、より好ましい状態となります。このように、研磨後に使用を開始してしばらくした時点で刃合わせを再確認・再調整することによって、リールと下刃の刃先の鋭利な状態をより長く維持することができます。